第44回 表情の裏側
2007.9.3
選手の気持ちを変えるために、会話をしてみたり、歩く速さを変えたり、といった事を前に書きました。 それらは「選手の気持ちの変化が読み取れている」ということがもちろん前提となります。今回は、その「気持ちを読む」ということについてです。
表情や態度に出やすいタイプの選手ならとてもわかりやすいのですが、人間というのはそんなに単純なも のではありません。笑っていても、嬉しい可笑しいといった気持ちの表れとは限りませんよね。苦笑いやあきれ笑いといった場合も少なくありません。笑顔の裏でずっと怒っている選手もいれば、当り散らしてすぐにすっきりしてしまう選手もいます。格好をつけるために怒ったふりをするということもあります。集中できている時も怒っているような顔つきに見えるものです。表情だけでなく態度でもそうです。例えば余裕あるようなことを話していても、内心ではビクビクしていたり、もしくは焦っていたり。クラブを叩きつけるのも、怒りだけとは限らず、それで気持ちを入れ替えようとしている場合もあります。